貸金業を営むには都道府県知事、または財務局長への登録が必要です。
ここでいう貸金業とは、消費者金融のように普通に金銭を貸し付けることを業とする人のみならず、手形割引をしたり、質屋営業、リース業をしたりすることも貸金業に含まれます。
登録を受けずに貸金業を営めば、10年以下の懲役もしくは3000万円以下の罰金という重い刑が科せられます。刑法でいう窃盗罪と同等の重い罪です。
ある都道府県の中のみで営業するのであれば、その都道府県の知事に申請し、登録してもらえば大丈夫です。 複数の都道府県にまたがって営業をしようとする場合は、その数だけ登録が必要なのではなく、国(財務局)に登録してもらうこととなります。
貸金業の登録申請をしても、以下のような事情に該当する人は登録を拒否されます。
| 1 | 成年被後見人又は被保佐人 | これらは、以前禁治産者・準禁治産者とよばれていたものです。 |
|---|---|---|
| 2 | 破産者で復権を得ない人 | 破産した人は、復権した後でなければいけません。通常、自己破産等の場合は免責決定の時に復権します。 |
| 3 | 以前貸金業の登録を取消され、取消しの日から5年を経たない人 | 取消処分を逃れるために解散等をした人に関しては7を参照 |
| 4 | 何らかの犯罪で禁固刑以上の罪に処せられその執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない人 | 刑法に限られません。 ですので、スピード違反で懲役刑に処せられてもこれにあたります。 禁固刑とは、刑務所に収容されるが労役は課せられない、懲役より軽い刑です。 |
| 5 | (1)貸金業規制法、出資法、旧貸金業者の自主規制の助長に関する法律、暴力団対策法のいずれかに違反し罰金の刑を受けた (2)貸付けの契約又は取立にあたり物価統制令、刑法、暴力行為等処罰に関する法律のいずれかに違反し罰金刑を受けた (1)(2)いずれかの人で、罰金刑の執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない人 | 2は、単に刑法等に違反して罰金刑を受けたというのではなく、貸付けや取立にあたりこれらに反することがこれにあたります。 ですので、貸付けや取立と無関係に暴行等を行って罰金刑をうけたような場合はこれに該当しません。 |
| 6 | 現に、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条6号に規定する暴力団員である人、または団員でなくなった日から5年を経過しない人 | 普通の意味の暴力団の構成員であることをいい、いわゆる「指定暴力団」の構成員に限られません。 |
| 7 | 貸金業に関し不正または不誠実な行為をする恐れがあると認めるに足りる相当の理由がある者として内閣府令で定める人 | 登録取消のための聴聞の通知をしてから、取消の有無の結果がでるまでの間に解散や廃業した場合で、廃業等届けの日から5年以内の人、などがあげられています。 処分逃れの廃業で得をさせないためのものです。 |
| 8 | 営業に関し成年者と同一の能力を有しない未成年者でその法定代理人が上に挙げた条件いずれかに該当する人 | 「成年者と同一の能力」とは、頭がいいという意味ではなく、一人で有効な契約を結べるかという意味です。通常未成年者は一人で有効な契約は結べません。 この場合は、法定代理人(親など)が1~7の条件に該当するかを判断します。 |
| 9 | 法人でその役員又は政令で定める使用人のうちに上に挙げた条件いずれかに該当する法人 | 法人の場合は、役員全員について1~7の条件がないかを判断します。 |
| 10 | 個人で政令に定める使用人のうちに上の条件いずれかに該当する者のいる人 | 「政令に定める使用人」とは、一定の重要な役割を持つ従業員のことで、支店長や所長など重要な権限を持つ人をいいます。詳しい内容は政令に定められています。 |
| 11 | 暴力団員等に事業活動が支配されている人 | |
| 12 | 暴力団員をその事業に従事させ、または補助者として使用するおそれのある人 | |
| 13 | 貸金業を遂行するために必要と認められる財産的基礎を有しない人 | 現在は個人で300万、法人で500万の財産が必要です。ただし、日掛け貸金業の場合は150万円です |
貸金業の登録には、非常に多くの書類が必要です。
1は、普通の住民票です。外国人の場合は住民票はないので外国人登録原票記載事項証明を代わりに使います。 2.3.は許認可の添付書類としてはセットのようなものです。2は「身分証明書」、3は「登記されていないことの証明書」とよばれています。 他は、用意されている用紙の項目を埋めていくようなものなので、数は多いですがそれほど大変ではないかもしれません。 法人の場合は、これらに加えて、定款のコピーや登記事項証明書、前年度の計算書類、株主の名簿なども必要です。
あと、登録の手数料として、15万円分の証紙が必要ですので忘れないようにしましょう。
登録の条件のところには入れていなかったのですが、さらに登録のためには貸金業務取扱主任者という人が必要です。 これは、資格が必要なものではないため、とりあえず誰かを取扱主任として選任しておけば大丈夫(選任できる人に条件はあります)なのですが、この人は、選任から6ヶ月以内に貸金業務取扱主任者研修というものを受講しなければなりません。怠れば業務停止の処分を受ける場合があります。
この研修は、各地の貸金業協会など複数の団体が行っているもので、一日だけで済んでしまいます。
貸金業登録の有効期間は3年です。これが経過する前に更新の手続を忘れないようにしましょう。
なお、前述の貸金業務取扱主任者研修の有効期限も3年なので、同じ人が主任者として継続して働いていれば、これの更新も忘れないようにする必要があります。
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